災厄や不幸を招く三障四魔の意味と克服法
昨日は高野山大師教会光寿支部の「護摩大祭」でした。
願い札のご依頼、並びに、多数ご参加いただき誠に有難うございました。
今回、護摩の後に少し法話をしました。
テーマは、「三障四魔」(さんしょうしま)について。
三障四魔とは聖道や善根の起るのを妨げ、私たちの善心(=菩提心)や仏道修行を阻害する諸経典に説かれる三種の障りと、四種の魔のことをいいます。
こうした三障四魔が近づいてくると、対人トラブルや金銭トラブル、交通事故、怪我や事故、病気、知らないうちに犯罪に巻き込まれたり、不幸な目に遭ったりと、
これまでの穏やかな生活が一変し、地獄のような苦しみや、不安な出来事や心配事が次々と襲ってくるようになるとされています。
食欲がない、寝つきが悪い、やる気が起きない、体調がすぐれない、外出するのがおっくうだ、人と会うのが面倒くさいなど、
単なる心身の不調と捉えずに、一度、仏教で説かれている「三障四魔」の存在を疑い、適切な措置を講じてみることをおすすめいたします。
なお、護摩にはこうした三障四魔を払い、身も心も清浄にし、ヤル気や元気、勇気や情熱、本来の「生きる力」を目覚めさせてくれます。
そうした物凄い験力や加持力が秘められています。
次回の当光寿支部「護摩大祭」は7月23日(日)です。
法話の「テーマ」は三毒(貪瞋痴)です。
※ また配布資料をご用意しますのでぜひお役立てください。
それでは、護摩の功徳を念じて、また共に善行を積み重ねてまいりましょう。
● 護摩とは ●
護摩(ごま)とは、密教で行う修法のひとつです。三毒(貪瞋痴)の煩悩を焼き払い、除災招福や無病息災、家内安全や商売繁盛などの願い事を祈願する儀式です。
護摩壇と呼ばれる特別な壇に火炉(仏様の御口)を設けてお不動様の智火によって段木を燃やし、さまざまな供物を投じて煩悩を焼尽し、除災、増益、降伏を祈願し、護摩の智慧火によって祈祷した護摩札や御札を護符とします。
護摩の起源は、古代インドの火神アグニを供養し除魔求福の火祭りの儀式であるホーマにまでさかのぼります。
護摩次第の手順にしたがって火炉で木を焚き火中に供物を投じて本尊と行者の三密(身口意)を一体となる作法を執り行います。
護摩は、日本では平安時代に伝来しました。 その後、密教の修法として広く行われるようになり、現在でも多くの寺院で護摩による修法や法要などが行われています。