不動明王のお告げ
一人ひとりに伝えられている大切なメッセージ
2020年2月25日(火)、シアトル高野山(Seattle Koyasan Shingon Buddist Temple)へ表敬訪問のために渡米。その時、国際線で乗り合わせた三列前の席に座っていた男性乗客が急死。帰国後、「不動明王のお告げ」を授かるように…
本日のお告げ
本日の不動明王のお告げ
「うそをつくことなかれ、うそを広めることなかれ、人を中傷することなかれ」
(20230905AM5:15) 十善戒(口業)
本日は、早朝の勤行の時に上記の「不動明王のお告げ」、メッセージを授かりました。
この声を耳にした瞬間、十善戒の「不妄語(ふもうご)・不綺語(ふきご)・不悪口(ふあっく)」が心の中に鮮明に思い浮かびました。
十善戒とは、十種類の善行を総称した戒めです。
十善業(じゅうぜんごう)、十善道(じゅうぜんどう)ともいいます。
十悪の否定形であらわします。
私たちは、身体(身)、言葉(口)、心(意)の三業(さんごう)でいろいろなものを生み出します。
仏教では人間の行為のすべてを身(行為)、口(言葉)、意(心)の3種に分けて、私たちの「身・口・意」(三業)で、もろもろの悪(十悪五逆)をつくらないことの大切さを説きます。
なぜなら、私たちの日々の言動が業(カルマ)となって、三毒を生み出し、因果応報(善因善果・悪因悪果)によってその報いを受けるからです。
ドラマや小説の中では、他人の悪口や陰口を言ったばかりに、舌を切り落とされた者の話が出てくることがあります。
また、宮中では、秘密を知った女官が口封じのために、命を奪われる話などもあります。
まさに、「口は災いの元」ですね。
日常生活においては、ちょっとした一言や言葉遣い、言動が原因となって、人間関係にひびが入ったりすることもあります。
つまり、言葉の使い方しだいで、私たちの未来は、バラ色になったり、灰色になったりします。
私も、十善戒をお唱えして、「自戒」の大切さをあらためて見つめ直したいと思います。
三毒とは
昨日も当BLOGで書きましたが、心の迷いが執着という3つの煩悩(貪瞋痴=三毒)を生み出します。
私たちの心を惑わせる「欲望、憎しみ、無知」のことで、あらゆる不幸の原因です。
現在、対人トラブルを抱えていたり、人間関係で悩まれている方は、三毒を無毒化するために、日常の生活習慣や、心の持ち方、気持ちの切り替え方(方法)などを見つめ直してみてはいかがでしょうか。
そして、三毒から遠くに身を離す「心身の浄化」の実践をおこないます。
例えば、座禅や瞑想、礼拝、読経や真言を唱える、法話を聞く、お寺や神社に参拝する、四国遍路や各霊場を訪れるなどです。
また、瞑想(阿字観・月輪観)や内観、護摩を行じるなど専門的なものもございます。
特に、内観は自分の言動について省みる(良し悪しを考える)点が重要です。
もし悪いことをしたと気づいたら、素直にあやまり、謝罪することが大切です。
さらに、日頃の感謝の気持ちを誰かに伝える、お礼の手紙を書くなど素直な気持ちで「ありがとう」を伝えてみることなども「心身の浄化」になります。
そして、心が静かになったら、お仏壇に向かい金剛合掌を結び、心静かな時間をお過ごしください。
そうすれば、何を悩み、何に苦しみ、何が自分を不幸にしているのか、その原因が見えてくるはずです。
きっと、解決の糸口が見つかりますので根気強く頑張ってください。
仏教では、心の安らぎや真の幸福を得るために三毒(煩悩)を克服することが大切であると説きます。そこで、仏教の三毒について解説し、煩悩の克服方法を …≫ 詳細ページ(外部リンク)
三毒とは、心の安らぎや真の幸福を妨げる元凶、「貪(とん)・瞋(しん)・痴(ち)」の3種の煩悩(ぼんのう)をいいます。
貪欲(とんよく):欲望にまかせて執着し、むさぼること
瞋恚(しんい):思い通りにならないことに対し怒ること
愚痴(ぐち):物事の道理に暗く、妄念によって迷い苦しむこと
これらの感情や心の状態は、私たちの正しい判断をゆがめ、負の行動や感情を引き起こす原因です。
人々の心を乱し、苦しみや不安を引き起こします。
人の善心を害するので「三不善根」ともいいます。
欲望は執着や不満を生み出し、憎しみは他者への怒りや敵意になります。無知は真実を見失わせます。
例えば、欲望に固執しすぎると不満や焦燥感を感じやすくなります。
欲望が肥大化すると、物質的な追求だけに満足できなくなり、人間関係で相手を精神的に支配したり、思い通りにコントロールしようとする強い感情が芽生えてきます。
また、憎しみは他者への敵意や怒りとして、暴力的な言動を生じさせ、時に凶悪な犯罪に走らせたり感情のコントロールができなくなります。
そして、この感情が支配すると、心には常に嫉妬や憎悪、苦しみや緊張感が渦巻き、人間関係を損ない、心を暗くします。
さらに、無知は真実を見失い、誤った判断や行動を導く原因です。無知によって私たちは自分や他者を理解することが難しくなり、誤解や誤解が生じる可能性があります。
これら三つの毒から解放されることで、心は平和で善意に満ちた状態におのずと近づきます。
三毒(さんどく)
衆生の善心を害するもっとも根本的な3種の煩悩を毒にたとえたもの。
教学用途していは(三不全根)と呼ばれ、また垢(けがれ)にたとえて三垢(さんく)ともいう。
三毒(さんどく)とは、貪瞋癡(とんじんち)のことです。
「三毒」. 中村元.『仏教辞典苑』第 二 版. 岩波書店,2002,p.396.
内観
■ 内観
内観とは、自分の意識やその状態に向き合い、観察することです。
自分の内面を見つめることによって、自己理解が深まり、心理的な変化に気づき、心の成長を促します。
内観の目的は、自己の心や思考、感情、感覚、身体的な感触などを客観的に観察することによって、自己の本質や心の変化やパターン、信念や信条、言動について深い洞察を得ることです。
内観は自己意識を高め、自己の思考や感情に気づき、それらを客観的に受け入れることを通じて、心の安定やバランスを取る手段となり得ます。
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【参考】『高野山大師教会光寿支部』(外部リンク)
内観によって、自分の中に探していた答えがきっと見つかります!
内観しながら、信の炎(信じる力)を燃え上がらせ、不動明王真言「慈救呪」を唱え、自分を鼓舞してみてください。
すると、自己の心の中に巣くうネガティブな考え方や、負の感情がお不動様の火炎によって焼尽され、力強いやる気がみなぎってまいります。
不動明王真言「慈救呪」
ノウマクサンマンダ バザラ ダン センダマカロシャダ ソワタヤ
ウンタラタ カンマン
こちらの記事のメインテーマ「十善戒」は、当サイトでもアクセスの多い重要なキーワードです。特にリライト記事として加筆・修正して再度公開していきます。(2023/09/05) …≫ 詳細ページ
【参考】『高野山大師教会光寿支部』(外部リンク)