不動明王のお告げ
一人ひとりに伝えられている大切なメッセージ
2020年2月25日(火)、シアトル高野山(Seattle Koyasan Shingon Buddist Temple)へ表敬訪問のために渡米。その時、国際線で乗り合わせた三列前の席に座っていた男性乗客が急死。帰国後、「不動明王のお告げ」を授かるように…
「不動明王のお告げ」を授かるための3つの心得
「不動明王のお告げを授かるためには、どうすればよいのですか」とのご質問がございました。
そこで、私が心がけていることを「3つの心得」として書き留めておきます。
ご参考になれば幸いです。
不動明王のお告げを授かるための心得として、平素から心がけるポイントを3つ挙げました。
① 三毒を排し、三業(身口意)を清浄に保つこと。
② 十善戒をよく守り、よく保ち、信心をぶれさせないこと。
※ 三毒(貪瞋痴)や、三障四魔の誘惑に負けないことです。
③ 観想する力を日々高めておくこと。
※ 瞑想を毎日のちょっとした習慣、日課にすることをお勧めします。
もちろん、これだけではありませんが、まずはできることからはじめてみられてはいかがでしょうか。
ある時、不思議な体験をするようになるかもしれません。
2014年の歩き遍路の時に、お大師様から次のような言葉を授かりました。
「私たち一人ひとりには、とても素晴らしい力が秘められている。それを自他共のために、精一杯に生かすことが真の幸せに通じる道である」
十善戒
不動明王とは
胎蔵界大日如来の教令輪身(化身)とされ、大日如来に代わって人々の煩悩を切り、悟りへ導く役割を担っています。
三毒の煩悩を断ち切る剣と、悪を縛り上げ、人々を救い上げる縄、羂索(けんじゃく)を持ちます。
なお、胎蔵界曼荼羅では、持明院(じみょういん)に位置します。
不動明王は、密教の尊格である明王の一尊です。
別名を大聖不動明王、不動威怒明王、無動尊、不動尊、お不動様とよばれています。
また密号は常住金剛、シヴァ神の異名がそのまま仏教に取り入れられたもので、密教の根本尊である大日如来の教令輪身とです。
五大明王、八大明王の中央主尊です。
一般的に青黒い色で忿怒の形相です。
これは、煩悩によって苦しんでいる衆生を、その怒りの力で救済するためです。
そして、右手に剣、左手に縄を持っています。
剣は煩悩を断ち切る力、縄は衆生を救済する力を表します。
さらに背中の火炎は煩悩を焼き尽くす力の象徴とされ、仏法やその信奉者を害する怨敵を調伏する偉大な霊験を持っています。
不動明王は大変恐ろしい姿をしていますが、それはあらゆる衆生を救済する深い慈悲心のあらわれとされています。