霊験・功徳・天啓

”不動明王のお告げ、”西”というメッセージの謎”、宿曜経(しゅくようきょう)とは…

※2023年3月28日に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して2023年8月18日に再度公開しました。

宿曜経(しゅくようきょう)とは

宿曜経とは、中国の古代占星術書です。唐の時代に訳されたインドの文献を元に編纂されたとされています。

宿曜経は、天体である「七曜(日月火水木金土)」と「十二宮(白羊座、金牛座、双子座、蟹座、獅子座、乙女座、天秤座、蠍座、射手座、山羊座、水瓶座、魚座)」と「二十七宿(二十八宿の二十七星座)」を組み合わせて、人の吉凶や運勢、運命などを占います。

実は先日のお不動様からの“西”というお告げには、『宿曜経』が深く関係しています。

私の場合、昔チベットである密教系の占星術に触れたことが本経の知識を深める大きなきっかけになりました。

今でも新しく物事を始める、運気を高め開運する、人生の停滞期を脱し運命を大きく切り開く、そうした大切な時の指針にしています。

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【参考】『天宮光啓アメブロ』(外部リンク)

宿曜経とは何か

宿曜経(しゅくようきょう)は、古代中国から日本に伝わった占星術の一つです。

この経典は、人々の生まれた日によってその運命や性格を読み解くための方法を提供します。

宿曜経は、日本の文化や信仰に深く結びついており、多くの人々によって重要な情報源とされてきました。

宿曜経の基本原則

宿曜経は、七曜十二宮二十七宿の関係を基礎に、人の生誕の日により、日々の吉凶を占察する方法です。

七曜(しちよう)はメソポタミアで発し、ギリシアで発展したヘレニズム占星術(西洋占星術のルーツとされているものです)が、インドに伝わり起こったとされています。

太陽(日曜)・太陰(月曜)・熒惑星(火曜)・辰星(水曜)・歳星(木曜)・太白星(金曜)・鎮星(土曜)です。

七曜の神像は、胎蔵界曼荼羅(たいぞうかいまんだら)の外金剛部院(げこんごうぶいん)に含まれます。

また、十二宮(じゅうにきゅう)は、バビロニアを起源とする占星術の思想です。

太陽の軌道を十二等分し、星座名であらわしています。

宿曜経の役割

宿曜経は、人々が自分を理解し、自己成長するためのツールとされています。

それぞれの宿曜には、特定の性格や長所、課題が関連付けられており、これを知ることで自己の強みと向き合うべき点を把握できます。

また、宿曜経は日常生活や人間関係の指針としても活用されます。

他人の宿曜を知ることで、その人の特性や相性を理解し、円滑なコミュニケーションを図る手助けとなることがあります。

宿曜は、その人の性格や運命、行動傾向を示す重要な要素とされています。

宿曜経の尊重と活用

宿曜経は単なる占いではなく、自己の深い理解や成長を促進するための教えとして重要です。

ただし、宿曜経をあくまでガイドとして受け入れ、個々の努力や状況に合わせて活用することが大切です。

総じて、宿曜経は日本の伝統的な占星術の一環として、個人の運命と内面を理解するための貴重な手段とされています。

『宿曜経』(しゅくようきょう)

詳しくは〈文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経〉2巻

8世紀・唐の不空により訳出された密教経典。内容は七曜・十二宮・二十七宿の関係を基礎に、人の生誕の日により、日々の吉凶を占察する方法を説いたもの。

岩波『仏教辞典』第二版より

お大師様によって唐から我が国に伝えられました。

無限の可能性が秘められている

私たちの内には、無限の可能性が秘められています。

古来より、人類は天空の星々を観測し暦や時間を生み出してきました。

言い換えれば、宇宙と共に生きてきました。

今もたゆまなく、宇宙から私たち一人ひとりにメッセージ”が伝えられています。

それは諸神仏からの「お告げ」であり、天から授かる霊言・言霊、「天啓」です。

密教教主大日如来は宇宙の真理そのもの(法身仏)であり、不動明王はその変化身(教令輪身)です。

いつも私たちの身近におられます。

早朝の瞑想では、特にそのことを強く感じることができます。

蓮華座にて座し、深い呼吸を繰り返し、心を鏡のようにします。

すると、おだやかな月の姿が浮かぶ“水面”(みなも)のごとく自心を観じることができます。

十善戒をよく保ち、身と口と意の三業を清浄に、清浄に、清浄に……

やがて、大宇宙の鼓動が、

心の中いっぱいに、広がりはじめます。

生かせいのち

南無大師遍照金剛

合掌 天宮光啓

因果応報と六道輪廻 | 因果応報によって来世(六道輪廻)が決まるのだろうか 因果応報とは、業(行為)の善悪に応じてその報いがあることをいいます。よい行いをすればよい報いが、悪い行いをすれば悪い報いがあるとされています。「因」は因縁の意で原因をさし、「果」は果報の意で、原因によって生じた結果や報いのことをいいます。現在では悪いほうに用いられることが多いです。六道輪廻との関係についても考察します。...

古より諸神仏は、私たち一人ひとりに大切なメッセージ”を伝えています。

それを「お告げ」や、天から授かる言霊「天啓」と呼びました。

密教教主大日如来は、宇宙の真理そのもの(法身仏)です。

いつも私たちの身近におられます。

三毒(貪瞋痴)にまみれ、三障四魔に誘惑され、真理を見失ってはいけません。

死後、六道を輪廻することになります。

死は、終わりではありません。

生かせいのち

私たちの内には、無限の可能性が秘められています。

高野山には、「生かせいのち」という言葉があります。

いのちとは、何でしょうか。

自分を生かし、相手も生かし、自他共に豊かになる生き方を目指すことです。

人や自分を傷つければ、現世や来世で必ずその報いを受け、悲劇を繰り返します。

逆に、人を助け、支え、励ませば、人望が集まります。

仕事やお金で苦労する人、健康を損なう人、対人関係で失敗する人、過去に執着し未来を憂いる人、すべてに根本となる原因があります。

【3分間法話】因果応報ー正しい選択の機会が与えられている因果応報とは、善意の種をまけば善因の実となり、悪意の種をまけば悪因の報いを受けるという教えです。この教えで大切なことは過去の行いが未来を決定するのではなく、いつでも私たちは新たな正しい選択の機会が与えられているということをわすれないことです。...

【加筆・修正】

アクセスの多い記事は、さらに読みやすいように加筆や修正して掲載しています。

内容に関しては、辞書や辞典、経典や関係資料などを参照し正確な記述を心がけています。

ただし、個人的な見解も含まれる場合もありますので、ご了承いただき読み進めていただければ幸いです。

【参考】『天宮光啓アメブロ』(外部リンク)

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これまでチベットやインド、ネパールなど世界中の仏教・密教聖地を巡礼する旅をしてきました。そうして得た貴重な体験や経験をいかした様々な活動をおこなっています。希望の明るい未来を目指して共に前進!