法力・神通力

法力とは、仏法に備わっている仏の力、仏法の威力のことをいいます。また、仏道修行者があらゆる修行や苦行によって体得した不思議な力、功徳の力のことです。

 

特に、密教修行僧や修験行者、祈祷僧は護摩祈祷をはじめ、あらゆる除災法や厳しい修行や苦行を積むことで人智を越えた超人的な力を発揮するとされています。

 

こうした法力の別の言い方に、「神通力」じんずうりき・じんつうりき)があります。特に、仏教では仏・菩薩などが有する6種の超人的な能力を「六神通」(ろくじんずう・ろくじんつうといいます。

 

神足通 

(じんそくつう)

自由自在に自分の行きたい場所へ飛行することができる能力。たとえどんなに遠い場所へであっても一瞬にして飛んで行くことができたあり、建物や、壁や岩などの障害を簡単に通り抜けたりできる力をいう。

天眼通 

(てんげんつう)

あらゆることを見通すことのできる力。三世(過去・現在・未来)を知る力。死生智(ししょうち)とも。

天耳通 

(てんにつう)

普通の人が聞こえない、あらゆる音も聞き分ける力をいう。どんなに遠くの小さな音や声でも聞くことができる能力。世界中のあらゆる音や声を同時的に聞き取ることのできる力

他心通 

(たしんつう)

他人の心の声を聞き取ることができる力。苦しみや悲しみ、あるいは楽しいこと、嬉しいことを共感することができる能力。

宿命通 

(しゅくみょうつう)

あらゆる衆生の過去世や、その人の宿している命運を知ることのできる力。生きとし生けるものすべての輪廻転生に関係する大切なことをみることができる能力。

漏尽通 

(ろじんつう)

無明という迷妄の闇から解脱し得たものだけが持つ力。世の中の道理をハッキリと理解できる能力です。我欲や執着、物欲や邪念、三毒の煩悩を無くし、悟りの境地に立ったときに体得できる特殊な能力をいいます。「漏」(ろ)とは、「煩悩」のことです。

 

また、四国霊場の巡礼や、ある特殊な瞑想修行などによって霊力や超能力といった不可思議な力を覚醒させることは可能なように感じます。

 

もちろん、だからといって何か特別な修行をしたからすぐにそうした力を体得できるわけではありません。

 

しかし、個人的には戒律を守り、三毒から身を遠ざけて、身・口・意を清浄に、そして、正しい心(仏)・正しい教え(法)・正しい師(僧)を敬い、尊び、帰依し、仏道修行に励むことでそうした不思議な力を会得できると実感しております。

 

そのためにも、禅那(正しい瞑想)と正思惟(正しい考え方)がとても大切なように感じます。

 

なお、歴史的に有名な法力や神通力、霊能力の持ち主といえば、役行者や安倍晴明などの名も思い浮かびますが、今から約1200年前に唐に渡り、密教の法脈を授かってきた弘法大師空海はやはり卓越した超人的な能力の持ち主だったと思われます。

 

なぜなら、四国霊場の歩き遍路をしているとある振動のような光の波動のようなものを強く感じます。これは、実際に四国遍路の道を直接歩いたものしか感じることができないのかもしれませんが、ラジオのチャンネルを合わせた時のあの雑音からクリアーな音に変わる一瞬の静寂のような不思議な感覚です。うまくたとえることができませんが、頭の中で一瞬「光」が走り、ある種子があるメッセ―ジのように強烈に焼き付くように目の前に現れます。室戸岬の御厨人窟(みくろど)で耳にしたあの不思議な音(マントラ)と空中に浮かぶ光の輪のようなものと非常によく似ています。

 

時空を超えて、弘法大師は今も「生きている」、つまり、「入定留身」(にゅうじょうるしん:三摩地に入ったままこの世にまだ身を留めている)、今もなお不可思議な神通力により、たくさんの衆生を救済せんとなされておられるように強く感じます。

 

ですから、私もお大師様と同じ生き方を、これからも法力や神通力の妨げとなる三毒から遠く身を離し、さらなる仏道修行や禅定(瞑想)の修行に励み、師の教えに従い、これからもたくさんの方々のお役に立つ生き方をしてまいりたいです。

 

合掌

 

れい‐こん【霊魂】
1 肉体と別に、それだけで一つの実体をもち、肉体から遊離したり、死後も存続することが可能と考えられている非物質的な存在。魂。魂魄(こんぱく)。
2 人間の身体内に宿り、精神的活動の根源・原動力として考えられる存在。

 

参照・引用(小学館デジタル大辞泉)

 

霊魂【れいこん】

 

肉体と独立に人間の精神的・生理的諸活動を支配しかつその原動力と考えられている精神的実体。英語のsoul,spiritに相当。未開民族は夢・幻・死などから,肉体とは別の霊的存在を信じ,それは自由に肉体を遊離・出入し得るとする。人間だけでなく,動植物や山川などにも霊魂を認める場合(アニミズム)もあり,その自由に遊離・出入し得る霊魂を精霊(アニマanima)という。人間の場合には,生霊・死霊の別を設けたり,また霊魂の宿る場所を心臓・肝臓・血・頭・目などとする。一般に霊魂の永続または不滅の信仰は,多くの宗教にみられる。

 

参照・引用(百科事典マイペディア)