不動明王の瞑想とは
不動明王の瞑想は、心の迷いや悪心を断ち切り、平和と慈悲の心を育む方法です。
怒りや憎しみのマイナスの感情を包み込み、ポジティブな感情を生み出します。
また、自己の内に不動明王のような力強い力が宿っていることに気づくはずです。
ある日突然、「不動明王のお告げ」を授かれるように……、ぜひ毎日の習慣にしてみてください。
今回は、「不動明王の瞑想」についてのお話です。
不動明王は、仏法を守護する護法尊として知られています。
忿怒の相として描かれることが多いですが、それは悪魔や三毒(貪瞋痴)を調伏し退散させ、仏教を信じる人々を悪から守り、正しい道へ導く強い意志の表れです。
また私たちの心の迷いや悪心を断ち切り、身と口と意(心)の浄化を目指すための象徴とされています。
よって、不動明王の瞑想(観行)は、不動明王を心に思い浮かべ自己の内なる怒りや憎しみに向き合い、平和と慈悲の心を育むための方法といえます。
古くから僧侶をはじめ、仏道修行者たちによって行われてきました。
まず、静かな場所を選び、姿勢を整え、心を落ち着かせ、深呼吸を繰り返します。
そして、自分の体と心に意識を向け、”今”というこの瞬間に集中し、不動明王の存在をイメージ(まるですぐそばにいるようにありありと感じる)し、不動明王の力強い光のエネルギーと慈悲深い心を自己の五感を通して感じます。
※ 光のエネルギーとは、ヨーガで表現されるプラーナ(生命エネルギー)のことです。
次に、自分に対する怒りや憎しみを思い出します。これは過去の出来事や他者との関係によって生じるかもしれません。それらの感情を受け入れ、否定せずにただ観察します。
不動明王の力強さと慈悲深さによって、その怒りや憎しみを包み込むように観想(瞑想)することが大切です。
自分を許し、解放することで、怒りのエネルギーは転化し、だんだんとポジティブな感情に変わりはじめます。
最後に、自分だけでなく、同じように苦しむ他の人々も、不動明王のお告げによって導かれることを願います。
怒りや憎しみによって迷い苦しんでいた心とは何でしょうか。
毎日この瞑想を少しずつ繰り返します。
できれば、毎朝の習慣にされてはいかがでしょうか。
ある日突然、「不動明王の最強真言」が心に浮かびはじめ、「不動明王のお告げ」を授かるかもしれません。
合掌 天宮光啓